シューリヒトの シューマン 「序曲、スケルツォとフィナーレ」

シューマン 「序曲、スケルツォとフィナーレ」
シューリヒト指揮 シュトゥットガルト放送交響楽団(1954)
先日のシューマンゲーテの「ファウスト」からの情景」は2CDなのだが、2CD目にマズア指揮の

序曲「ヘルマンとドロテア」と「序曲、スケルツォとフィナーレ」が収録されていた。

「序曲、スケルツォとフィナーレ」が程良い快速テンポでなかなか良かったのだが、そういえばシューリヒトのシュトゥットガルトBOXにもあったよなあ、と思い出して改めて聴いてみた。
テンポはマズアよりほんの少し遅いのだが、その遅さが、常に少しづつブレーキをかけるような、独特のドライブ感を出しており、それがまた絶妙にいい!やはりこういう演奏はシューリヒトでないと出来ないな、と改めて思った。
ちなみに、序曲「ヘルマンとドロテア」はゲーテ叙事詩「ヘルマンとドロテーア」からきているのだが、内容にフランス革命があるということで、現在のフランス国家がこれでもか、と使われていた。うーん、曲としては面白いが、いいのか?

シューマン 「ゲーテの「ファウスト」からの情景」

シューマン 「ゲーテの「ファウスト」からの情景」
アバド指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1994)
テルツ少年合唱団、スウェーデン放送合唱団、エリク・エリクソン室内合唱団
カリタ・マッティラ(ソプラノ)
バーバラ・ボニー(ソプラノ)
イーリス・フェルミリオン(アルト)
ブリン・ターフェルバリトン
ヤン=ヘンドリク・ローテリング(バス)

「レクイエム」に続いてシューマンBOX(25CD)である。宗教曲ではないが、せっかくなので聴く。最晩年の精神障害に苦しみながら完成させた大作とのこと。
序曲を聴いて、これぞシューマン!という響きやメロディににんまりしてしまう。
元々はオペラとして構想されていたとのことだが、声楽と管弦楽、両方の良さがバランス良く発揮された、この「管弦楽付き独唱、合唱曲」(もしくは「独唱、合唱付き管弦楽曲」)という形でよかった気がする。これは傑作ではないか?
録音は多くないのだが、このアバド盤は単独では現在入手不可なので、このBOXは貴重だ。

ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの音源の話

初めに御断りしておくが、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの音源は現在多数でているが、そのすべてを把握しているわけではなく、これから書く内容はあくまで個人的に一部を調べた結果である。
以前にちらっと書いたが
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2017/06/01/045808
現在手元にあるヒルデガルト・フォン・ビンゲンの音源は

Sequentia(セクエンツィア)演奏の
Canticles of Ecstasy(1993)
Voice of the Blood(1994)
Ordo Virtutum(1997)2CD

Oxford Camerata 演奏の
Heavenly Revelations(1993)
Celestial Harmonies(2005)

Anonymous 4 演奏の
11,000 Virgins(2003)
(実は、聖ウルスラ伝説を元にした宗教曲のコンピレーションでヒルデガルト・フォン・ビンゲン以外に作者不詳の曲が全体の半分ほどを占める)

今回、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの曲をなんとか全曲入手したいと思って調べて、SequentiaのCDで揃える事にした。

SequentiaのCDは以下のとおり。

Symphoniae(1982)
Canticles of Ecstasy(1993)
Voice of the Blood (1994)
O Jerusalem(1995)
Saints(1996)2CD
Ordo Virtutum(1997)2CD
Celestial Hierarchy(2012)

なのであとは "Symphoniae" "O Jerusalem" "Celestial Hierarchy" を買えばOK。
これでヒルデガルト・フォン・ビンゲンの曲はほどんと網羅している。

ほとんど、というのはあと2曲足りないので、それはなんとか別のアーティストのCDで補うつもり。

ちなみに Sequentia の音源は、2012年の"Celestial Hierarchy"以外の8CDセットが2種類、全9CDセットが1種類出ているので、興味のある方はどうぞ。

シューマン オラトリオ「楽園とペリ」

シューマン オラトリオ「楽園とペリ」
アーノンクール(指揮)、バイエルン放送交響楽団&合唱団(2005)
ドロテア・レッシュマン(ソプラノ)
マリン・ハルテリウス(ソプラノ)
レベッカ・マーティン(メゾ・ソプラノ)
ベルナルダ・フィンク(メゾ・ソプラノ)
クリストフ・シュトレール(テノール
ヴェルナー・ギューラ(テノール
クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン

「レクイエム」に続いてシューマンBOX(25CD)である。

アイルランドの詩人トマス・モアの詩集『ララ・ルーク』の中にある「楽園とペリ」を元にした、ペルシア世界を題材にしたオラトリオとの事。日本での知名度の低さに比して、海外では大絶賛の初演以来の人気曲なのだとか!こんな作品がある事を全く知らなかった!

確かに、通常の宗教曲ほどの厳格さはないが、程よいキャッチャーさが絶妙で、これなら人気曲というのも納得。

サヴァリッシュのシューマン「レクイエム」2種

シューマン 「レクイエム」「ミニョンのためのレクィエム」
サヴァリッシュ指揮 バイエルン放送交響楽団&合唱団(1988)
ヘレン・ドナート(ソプラノ)
デュリー・カウフマン(ソプラノ)
マルヤーナ・リポヴシェク(アルト)
ビルギット・カルム(アルト)
トーマス・モーザー(テノール
ヤン=ヘンドリク・ローテリング(バス)

今回、宗教音楽サイクル、ということで、メンデルスゾーンは以前何回か書いているが、シューマンについてはまだ書いていなかった。
シューマンのBOXを買った事は以前ブログでちらっと触れたが
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2014/03/01/064620
結局、内容については今まで一切触れていなかった事を今回確認してちょっと自分でもびっくりした(汗)
というわけで、改めて「レクイエム」2種を聴く。
毎度毎度、ウィキペディアからの引用で申し訳ないが

宗教音楽に対してシューマンが真剣な情熱を注いだことはそれほど理解されていない

とはいえ、シューマンの宗教音楽について、批評家は概して酷評を下している

との事で、さんざんな言われようであるが、この2曲を聴く限り、派手さはないものの、実に美しいしっとりとした曲である。元々シューマンが好きなせいもあるのかもしれないが、言うほど悪いとは思えない。

フランク・ハーバート「デューン 砂の惑星」新訳版ですと~!!!???

ネットでサイトを見ていると、通販会社からおすすめ商品がバナー表示されるが、先日「デューン 砂の惑星」が表示された。見慣れたカバーじゃなかったので「カバーを変えて再発かな?」と思ったら、まさかの新訳版ですと~!!!???
っていうか、去年の1月にすでに出版されているではないか!!!
もしかして、この流れで、矢野徹死亡で中断した、息子の書いた続編も全部翻訳されるのか~!!??
レビューを見ると
「旧版に比べて所々にあった小さな引っ掛かりというか、文脈の前後
から感じる違和感が大分解消された」
おお!これはいい。
しかし!
「ポウルの一人称は「おれ」ではなくて「僕」だよな。」
ええ~!!!???ポウルが「おれ」~!!???
やだやだ~!!絶対やだ~!!!でも買ってしまおう(笑)