クリュイタンスの ワーグナー「パルジファル」

ワーグナーパルジファル」(モノラル)
クリュイタンス指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団(1960)
パルシファル/シャーンドル・コーンヤ
クンドリー/リタ・ゴール
アンフォルタス/グスタフ・ナイトリンガー
ティトゥレル/シルヴィオ・マイオニカ
グルネマンツ/ボリス・クリストフ
クリングゾール/ゲオルク・シュテルン
聖杯守護の騎士/リナルド・ペリッツォーニ、ジュゼッペ・モレージ
小姓/クララ・フォーティ、ステファニア・マラグー、マリオ・フェラッラ、アンジェロ・メルクリアーリ
花の乙女たち/モンセラート・カバリエウルスラ・ケルプ、スザーネ・ウィル、コレット・ロラン、ヒルデ・コッホ、マリア・グラーフ
クリュイタンス・コレクションである。
ネット上ではとにかく「音が悪い」という評判だったのだが、聴いてみると発掘音源系としては上等の部類に入る。個人的にはこれより悪い音質の録音も散々聴いてきたのでまったく気にならない。
前にも書いているが、クリュイタンスはテンポ・コントロール、ヴォリューム・コントロールが絶妙なのだが、この「パルジファル」ではそれが最も発揮されている。なので、どこまでも自然体に聴こえる。(個人的にはもうちょっとテンポを落としてほしい部分もあるにはあるが)もうちょっといい音だったら名盤と言われたかもしれない。
歌手陣はコーンヤ、ゴール、ナイトリンガー等間然するところがないが、クリストフのみ声の個性が強すぎて浮いているのが残念。この人は、ボリス等主役しかできない気がする。
ヤノヴィッツ、ポップも花の乙女をうたっているが、ここではなんとカバリエが!

ジョン・クリーズのシャーロック・ホームズ(とコニー・ブース)

たまたま知ったのだが、モンティ・パイソンジョン・クリーズシャーロック・ホームズのパロディ
"The Strange Case of the End of Civilization as We Know It"(1977)
というのを製作していたという。当時の奥さん、コニー・ブースがハドソン夫人である。コニー・ブースと言えば、モンティ・パイソン不滅の名曲「ランバージャック・ソング」のオリジナル・パターンでマイケル・ペイリンの横にいた女性である。
元々アメリカ人だが、ジョン・クリーズに惚れてイギリスに押しかけ、ジョンと結婚、離婚を経て、イギリスに滞在したまま活躍した女優兼作家兼サイコセラピストという才女。
夫婦で演じたコメディ・シリーズ「フォルティ・タワーズ」は奥さんがDVD・BOXを買ったが、私もいつか見ようと思って今まで未見のまま来てしまった(汗)
ちなみに"The Strange Case of the End of Civilization as We Know It"のDVDが出ているので「見てみたい!」と思ったら、えらい高値がついていた(涙)

福田明日香が

先日、娘とライブ共演したという元モーニング娘。福田明日香であるが
http://hakuasin.hatenablog.com/archive/2017/10/17
当地の夕方の地方ニュース番組の週1回の東京からのレポート・コーナーのレポーターに就任するらしい。録画して見てみようかな。

クリュイタンスの  ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」

ワーグナートリスタンとイゾルデ」(モノラル)
クリュイタンス指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団(1956)
ゾルデ/ゲルトルーデ・グローブ
トリスタン/ルドルフ・ルスティヒ
ブランゲーネ/ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィチ
クルヴェナール/トニ・ブランケインハイム
マルケ王/クルト・ベーメ
メーロト/ハンス・ブラウン
牧人/フーゴ・メイヤー=ウェルフィング
舵手/ハーラル・プレグルヘフ
牧童/ユリウス・パツァーク
クリュイタンス・コレクションである。
前奏曲は、アクセントの付け方、楽器間のバランスが独特で、通常盛り上がるところをあえて抑えたりして非常に個性的である。こんな「トリスタンとイゾルデ」の前奏曲も初めて聴く。
本編に入ると、かなり速めのテンポの推進力抜群ながら、細部まで神経が行き届いている緻密な演奏である。
それでもあまり感動しないのは歌手陣のせいか。
ゾルデとブランゲーネは声量不足を絶叫で補っていて耳障り、トリスタンは高音が響かずだらしない歌い方、クルヴェナールは悪役声でさらにだらしない歌い方。マルケ王はまだましかと思いきや演技過剰。
これだけ歌手によって台無しになる「トリスタンとイゾルデ」も珍しい。ただただクリュイタンスがかわいそうである。