ディーリアス ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲  チェロと室内オーケストラのための2つの小品 2種

ディーリアス ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲

デイヴィス指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(1976)(EMI)
イェフディ・メニューイン(Vn)
ポール・トルトゥリエ(Vc)

矛盾した言い方かもしれないが、実に気持ちのいい混とんである。ヴァイオリン協奏曲、チェロ協奏曲と比べてもなんら遜色が無いと思うのだが、もっと人口に膾炙してもいいのでは。ただし、やはりやにっこいメニューイン以外で聴きたかったな。

 

ディーリアス チェロと室内オーケストラのための2つの小品
 きまぐれ
 エレジー

マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団(1994)(デッカ)
ジュリアン・ロイド・ウェッバー(Vc)

フェンビー指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(1981)(ヘリテイジ)
ジュリアン・ロイド・ウェッバー(Vc)

ディーリアスのいかにも最晩年の曲らしい幽玄な曲である。マリナーは幽玄さが前面に出ているが、フェンビーはそこらへんをさりげなく表現している。これは甲乙つけがたい。

ディーリアス ヴァイオリンと管弦楽のための組曲 「伝説」2種

ディーリアス ヴァイオリンと管弦楽のための組曲
 第1曲 牧歌
 第2曲 間奏曲
 第3曲 悲歌
 第4曲 終曲

ハンドリー指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団1984)(ヘリテイジ)
ラルフ・ホームズ(Vn)

初期の曲で、若々しく瑞々しい哀切感あふれる秀曲である。もっと人口に膾炙してもいいのではないか。

 

ディーリアス 「伝説」

タスミン・リトル(Vn)ジョン・レネハン(Pf)(2003)(EMI)

ハンドリー指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団1984)(ヘリテイジ)
ラルフ・ホームズ(Vn)

この曲は、管弦楽伴奏版とピアノ伴奏版の2種の楽譜が残されており、ちょうどよくEMIBOXとヘリテイジBOXに両方収録されていた。
伸びやかな旋律線が印象的な佳曲だと思う。ディーリアスの曲調はヴァイオリンと相性が良い気がする。ピアノ伴奏版もオーケストラ伴奏版もそれぞれに趣きがあっていい。

ディーリアス 交響詩「おとぎ話」 「夜明け前の歌」2種

ディーリアス 交響詩「おとぎ話」
ハンドリー指揮 ハレ管弦楽団(1981)(EMI)

ノルウェーの童話にインスピレーションを得た作品とのこと。情景描写なのだろうが、当然ドラマティックな展開である。ストーリーが分かればもっと楽しめたんだろうな。

 

ディーリアス 「夜明け前の歌」

サージェント指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(1965)(EMI)

マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団(1977)(デッカ)

タイトルの割に起伏に富んだ曲である。サージェントはけっこうこってりしているが、マリナーは速めのテンポで軽やかである。夜明け前のイメージをどうとるかだが、個人的にはマリナー盤かな。

ディーリアス 北国のスケッチ 2種

ディーリアス 北国のスケッチ
 秋
 冬の風景
 踊り
 春の訪れ

ハンドリー指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(1974)(EMI)

マッケラス指揮 ウェールズ・ナショナル・オペラ管弦楽団(1989)(デッカ)

「北国のスケッチ」は4曲からなる組曲であるが「不安定な浮遊感」がたまらん!
ハンドリーはその「不安定な浮遊感」をそのまま表現しているが、マッケラスは普通の曲に聴こえるような作為を感じてしまう。

ディーリアス 小管弦楽のための2つの小品 3種

ディーリアス 小管弦楽のための2つの小品
 春初めてかっこうを聞いて"
 川の上の夏の夜

ハンドリー指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1977)(EMI)

マッケラス指揮 ウェールズ・ナショナル・オペラ管弦楽団(1990)(デッカ)

ティントナー指揮 シンフォニー・ノヴァ・スコシア(1991)

「夏の庭で」と並ぶ、ディーリアス中期の人気作である。やはり個性的な自然描写がいい。
ハンドリーとマッケラスは幽玄な雰囲気にまとめているが、ティントナーは旋律線をくっきりさせてチャーミングさを醸し出している。これは甲乙つけがたい。

急に思い出した ABBA の話

ABBAの全盛期はリアルタイムである。当時は動く映像と言えばテレビしかなかったわけだが、日本の番組が ABBA を紹介していた時によく使われていた映像で今でも覚えているのが2種類ある。
一つは(ピンク・レディーもパクったという)頭に羽飾りをつけた衣装で、今回調べたら"Money, Money, Money"の時の衣装と判明し、それは確認できた。
もう一つは、当時「100万ドルのヒップ」と言われたアグネタを紹介する目的で放映された、彼女が客席に背を向けてステージ奥へヒップを揺らしながらゆっくり歩いてゆく映像である。
間奏やリズムの雰囲気から"Voulez-Vous"かな、とも思ったが探しきれなかった。当然、かなり早い時期の映像のはず。
ここらへんがかなり近い印象。

youtu.be

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