プレートルのグノー「ファウスト」
グノー「ファウスト」
ジョルジュ・プレートル指揮 パリ・オペラ座管弦楽団&合唱団(1979)
プラシド・ドミンゴ(ファウスト)
ニコライ・ギャウロフ(メフィストフェレス)
ミレッラ・フレー二(マルグリート)
トーマス・アレン(ヴァレンティン)
他
ザ・グノー・エディションである。この録音も「オペラ名作名演全集」は推薦盤として挙がっている。が!主役が私の嫌いなドミンゴである(笑)
プレートルは、以前イタリア・オペラの時には、テンポが遅すぎるのでは?と書き、ベルリオーズの時は、のびやかな音作り、と書いた。個人的にはフランス物のほうが相性が良い気がする。この「ファウスト」も伸びやかで実に美しい。これでドミンゴでなければなあ。
ちなみに、最終の第5幕の第1場と第2場の間に演奏される長めのバレエ音楽が、オペラ終了後に収録されている。元々グランド・オペラの慣習に従って後から挿入されたとのこと。独立して演奏されるほどの曲ではあるが、最終幕のドラマの流れを断ち切ってしまっている印象があったので、これはこれでありだと思う。
クリュイタンスのグノー「ファウスト」モノラル録音
グノー「ファウスト」モノラル録音
クリュイタンス指揮 パリ・オペラ座管弦楽団&合唱団(1953)
ファウスト/ニコライ・ゲッダ
マルグリート/ビクトリア・デ・ロス・アンヘルス
メフィストフェレス/ボリス・クリストフ
ヴァランティン/ジャン・ボルテール
ジーベル/マーサ・アンジェリシ
マルト/ソランジュ・ミシェル
ヴァグネル/ロベール・ジャンテ
クリュイタンス・コレクションである。先日のステレオ録音の5年前のモノラル録音である。
当然のことながらほぼ同じ水準だし、モノラルならではの迫力もあるし、主役3人は5年分声が若い。
特にボリス・クリストフであるが、名歌手なのは間違いないが元々癖が強い。それが歳を取って声量が衰えてくると癖の強さに頼る部分があり(後の同様な名バス、ギャウロフもそうだった)ステレオ録音ではそれが若干耳障りだったが、こちらは許容範囲である。
通常はステレオ録音のみで充分だろうが、こちらのモノラル録音も充分存在意義がある。
クリュイタンスのグノー「ファウスト」ステレオ録音
グノー「ファウスト」ステレオ録音
クリュイタンス指揮 パリ・オペラ座管弦楽団&合唱団(1958)
ファウスト/ニコライ・ゲッダ
マルグリート/ビクトリア・デ・ロス・アンヘルス
メフィストフェレス/ボリス・クリストフ
ヴァランティン/エルネスト・ブラン
ジーベル/リリアン・バートン
マルト/リタ・ゴール
ヴァグネル/ヴィクター・オートラン
久々のクリュイタンス・コレクションである。以前も書いたが、オペラ・サイクルの時にグノーが落ちていたのでこれは助かる。
久々のクリュイタンス・コレクションにはグノーの「ファウスト」は、1953年のモノラルの録音とこの1958年のステレオ録音の2種類収録されている。
今までの流れだと、録音順に聴くのだが、2つの録音は、同オケ、主役3人が共通、かつ5年しか間が空いてない。また、いつも引き合いに出す「オペラ名作名演全集」では推薦盤として挙がっていることもあり、今回はこちらから聴く。たぶん、モノラルの出来がいい、かつその後ステレオ録音が可能になったため、同じ水準の演奏をステレオで残したいというレコード会社の意向があったのではないか。
さて、グノーはヴェルディの5歳下、オッフェンバックの1歳上、同国人としては、ベルリオーズの15歳下、ビゼーの20歳上になる。ばりばりのロマン派世代、かつフランスということで、グランドオペラ的な華美な世界を勝手に想像していたが違った。
いい意味で非常に上品で清冽で心安まる音楽である。
「オペラ名作名演全集」によると、オペラの世界では必ずしも成功せず(っていうのもびっくりだが)宗教音楽に閉じこもって傑作を残した、とある(そうなると宗教音楽も聴きたくなる)なので、そういうところがオペラにも表われているのかもしれない。これは今まで聴かないで損していた気分。
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