文学

赤毛のアンに隠されたシェイクスピア(2001)

松本侑子 以前から気になっていたが、やっと購入、結果的には今読んで正解だった。表題はシェイクスピアだが、英米、スコットランドもちゃんと言及されている。松本さんはアンからアーサー王、ケルトとたどって行くが、私はアンのファンでありながらケルト系…

続あしながおじさん(1915)

(Dear Enemy) ジーン・ウェブスター アニメついでにまた読む。面白いもので、こちらが成長している分読むたびに印象が変わる。今回は主人公がアイルランド系で相手役がスコットランド人(共に元ケルト)という点が非常に意味深く読めた。また、このスコッ…

「赤毛のアン」ついてのある疑問

昔からちょっと気になる事がある。ステラ・メイナードとプリシラ・グラントというアンのクイーン学院の同級生である。このふたりの同級生についての描写は極端に少なく、物語の中での必然性を全く感じない。彼女たちがいなくても「赤毛のアン」の物語には何…

サガン

「あらすじで楽しむ世界名作劇場」第3回をやっと見る。フランソワーズ・サガンの「悲しみよこんにちは」を取り上げていたが、私がサガンといえばお気づきの方も多いと思うが一条ゆかりである(爆)1972年2月号の付録(大判)で「恋人たちの時」という作品…

ようこそ!赤毛のアンの世界へ(2008/1/3 NHK放送)

タイトルだけ見たらどんな内容かわからないのだが、「赤毛のアン」と聞いたらチェックだけはせねばなるまいと奥さんに録画を頼んでいたものをやっと見る。結論から言えば4月からはじまる新番組「3カ月トピック英会話〜『赤毛のアン』への旅・原書で親しむA…

デイモンとピシアス

現在なんとなく「若草物語」シリーズを読んでいるのだが「第三若草物語」の中で脚注にギリシャ神話の「ディモンとピシアス」について言及されていた。内容が「走れメロス」に似ているなと思って調べてみたら、まさに元ネタだった。元ネタがあったとは知らな…

ふたりのロッテ

エーリッヒ・ケストナー この物語は、1991〜92年にアニメ化されており、私は途中の2,3話を見た記憶がある。しかし、原作が文庫で見つからない時点で、当時はそれ以上調べるという発想がなぜか無かったので、気になりながらもずーっとそのままであった。で…

今朝の地方紙に石川啄木の教師時代の同僚で、彼が思慕を寄せていた堀田秀子こと室岡秀子が八戸出身だと言う事が書いてあった。調べてみると 「東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」 は八戸の蕪嶋の情景を読んだらしい!(蕪島かと思ったら蕪…

山頭火

ふと思いついて100円ショップで日本文学シリーズを何冊か買う。萩原朔太郎、梶井基次郎、中原中也等はそれこそ思春期にはまる人ははまったであろう、菊池寛は読む前に悪い話ばかりきいてしまったので、ほとんど読んでいなかったので買ってみる。「忠直卿行状…

ぺガーナの神々(1905)

ロード・ダンセイニ 気負いこんで読み始めたダンセイニだったが、どうも様子が違う。執筆順に読むことにしたのだが、それがよかったのかどうか。創作神話であるが、最初は何がいいたいのかさっぱりわからなかった。途中から人間が出はじめると、なんとなく、…

ダニッチの怪(1927)

ラヴクラフト この作品をオーソドックスな怪物退治と評した人がいたが、そう単純なものではないだろう(確かに読みやすいのだが)妖怪(?)の双子のそれぞれの姿の執拗な描写は背筋も凍る。また、片方が未だ目に見えない時の表現は映画的で、「禁断の惑星」…

狂気の山脈にて(1931 発表1936)

ラヴクラフト 太古に地球を訪れた<旧支配者>、クルウルウ、ミ=ゴ等の新たなる侵略者、また<旧支配者>が創造した奴隷人工生命体「ショゴス」等々「時間からの影」に勝るとも劣らない「頭グラグラ」感の古代史だ。また、彼等に対する哀愁感、無常観が語ら…

宇宙からの色(1927)

ラヴクラフト ごくごくシンプルなエイリアンものなのにここまで恐怖をかきたてるというのは、やはりすごいのだな。 ちなみに「クトゥルフ神話」というのはラヴクラフトが認めたとはいえダーレスが、ラヴクラフトの作品を彼なりに系統立てて称した言い方なの…

時間からの影(1936)

ラヴクラフト これはまた、気が遠くなるような、頭がグラグラするような壮大な(かつおぞましい)宇宙史観である。これも魂の入れ替えを含むが時間さえも超越しているところがすごい。下手なSFも歯が立たない。この「頭グラグラ」感はディックと近い部分が…

戸口にあらわれたもの(1937)

ラヴクラフト あの、恐怖のインスマウスの話が他にもあったとは、と言っても今回は海系のおどろおどろしさではなく、他人の肉体と魂を入替える魔術の話。これもなかなかの出来。

ロード・ダンセイニ

私は本、特に全集やシリーズものをいっぺんに買った場合、解説をざっと見るという癖がある。ラヴクラフト全集の時もそうであったが、その解説にあたりまえのように私にとっての未知の名前「ロード・ダンセイニ」があらわれた。本当にものを知らないなと思う…

チャールズ・ウォードの奇怪な事件(1927)

ラヴクラフト 逆に「クトゥルフ神話」っぽくないのかもしれないが、長編のこの作品は緻密に構築されていて、大変読み応えがあった。個人的にはチャールズは生きていて欲しかったが・・・・

クトゥルフの呼び声(1926)

ラヴクラフト 「インスマウスの影」(1931)の余りのインパクトに全集を買ってしまったラヴクラフトであるが、どうも様子が違ってきた。 上記はいわゆる「クトゥルフ神話」といわれるラヴクラフトの作品体系の代表作であるとされるが、今の時点での感想を言…

闇に囁くもの(1930)

ラヴクラフト

ラヴクラフト全集(全7巻)

H・P・ラヴクラフト 2005年に、31年かけてやっと全集が完結したことを知り購入。どうもおかしいと思ったら、最初の2巻は「傑作集」として完結しており、10年後続編を依頼された3巻目からの翻訳者が、3巻目を出版社に渡したところ、前2巻を含めた全…

夢といっては大げさだが、いつか欧米の小説を原語で読みたいと思っている。エミリ・ディキンスンの時にも書いたが、やはり原語でなければ伝わらないニュアンスがあると思うからだ。ブログ友人(と勝手に呼ばせていただくが)には、原書でがんがん読んでいら…

続あしながおじさん(1915)

(Dear Enemy) ジーン・ウェブスター 実は「続」と言いながらも主人公が替わっているので、厳密には続編ではない。「続」とつけているのは日本の出版社の事情であろう。しかし、実は私はこっちの方が好きであることは以前にちらっとだけ書いた。 今回取り上…

ハリー・ポッターの○い

店頭で衝動買いをしてしまった。ローリング女史がこの本の表紙差し替えを要求した等の話から、よっぽど過激な内容を期待すると肩透かしを食らう。ハリポタが過去のファンタジーの設定の焼き直しと言う話は、別に目新しいことでもないし、ハリポタの面白さは…

図書館でエミリー ディキンソンを借りる。わざわざ書庫から出してもらったが、国文社でなく桐原書店のものだった。おめあての詩を見つけたが、訳者によってずいぶんとイメージがかわるものだ。やはり国文社の方を読みたい。ちなみに原詩は以下の通り。 As if…

対訳 ディキンソン詩集(岩波文庫)

エミリー ディキンソン 先日書いたエミリー・ディキンソンを買う。対訳なので、原語のリズムも感じられるので大変良いと思う。ただし例の「海」と「永遠」を書いた詩が無い。そもそも1775篇中50篇なのだから、ほとんどが落ちているわけだ。これは図書館で例…

エミリ・ディキンスン(またはディキンソン)

uzuram様のページで懐かしい名前が挙がっていた。100年ぐらい前のアメリカの詩人である。そもそも彼女を知るきっかけが不純で、図書館だったか本屋だったか、彼女の詩集を見つけたのだが、帯に彼女の肖像画があり、それがえらくかわいかったので、とりあえず…

若い頃(というか子供の頃)小説でも映画でも、とにかくストーリーや発想が全てで、映像表現技術や文章表現技術等、気にもしなかったものだが、三島由紀夫の「遠乗会」の1行目を読んで、それこそ頭がくらくらし、腰が抜けるような思いをした。文章は表現技…