デイブ・スチュワート

デイブ・スチュワート(Dave Stewart)というキーボード奏者がいる。そもそもはキーボードトリオ"EGG"で知ったのだが、気が付くと、なぜかこの人がいる。"Hatfield and the North" "Steve Hillage"のソロ"Fish Rising"や "Bruford" そして、どこがどうと言うことも無いのだが(っていうのも失礼な話だが)実にセンスのいい仕事をする。調べて見ると"CAMEL"にも参加している。で、なるたけこの人の参加しているアルバムは欲しいなあと思っていたのだが、"Khan"名義のアルバム"National Health"が長年入手不可であった。しかし時は満ちて、両方とも入手できるようになったのはありがたい。

Space Shanty(1972)

KHAN
実質、Steve Hillage のリーダーアルバムで、ゲストとして Dave Stewart が参加している。GONG そして、後のソロに比べると、カンタベリー色がかなり強い。若干(ほんとに若干)ブルース色もあるのが意外。しかし、ユーモア性や、ASHRA、テクノ・ポップの先取りと言われた部分も既にあるし、それこそ彼独特のスペーシー・ロック(これ以外に、表現のしようがないんだよなあ)を充分堪能できる。"Shanty"とは、掘っ立て小屋という意味で、たぶんジャケットのおんぼろ宇宙船を指しているのだろう。タイトルからも、そのおんぼろ宇宙船まつわるエピソードによるコンセプト・アルバムと想像される。そこらへんもプログレ心をくすぐる。