Sort Of(1972)

SLAPP HAPPY
思えば、スラップ・ハッピーがヘンリー・カウと合体した「In Praise of Learning」を聴いたのは今から20数年前ぐらいだろうか。当時廉価盤で、日本ではあまり知られていなかったプログレのシリーズがあって、そこで「レ・オルメ」等といっしょに買った記憶がある。で、とうとうスラップ・ハッピーの1stを耳にすることができた。
奇妙な60年代ポップスと言う意味では、ザッパの「フリーク・アウト」に比肩するであろう。ただしこちらは既に72年なので、古臭さは感じられない。アレンジ、演奏、センスが非ポップスなだけで、曲自体は充分にポップスである。チャーミングでさえある。私は全然普通に聴けるが、前衛ポップスとか言われているところをみると、普通はそうではないのかな。ダグマーは、フォーク歌手のキャリアがあるだけあってとても美声で「In Praise of Learning」の地声を強調したアグレッシブな声しか知らなかったのでちょっとびっくり。ただし、半分ぐらいは他の2人が歌っている。ちなみにメンバーは、ピーター・プレグバド(米ただし10代半ばから英に住む)アンソニー・ムーア(英)ダグマー・クラウゼ(独)(当時のムーアの恋人)の3国混合ユニット。