ルパン三世 風魔一族の陰謀(1987)

かの声優陣総入れ替えルパンである。最初に見たのがなんと観光バスで半分寝ながらで「あれ〜こんなルパンあったっけ〜声が違うぞ〜」ってなもので、ちゃんと見るのは今回が初めて。クレヨンしんちゃんと共に借りてきた。声優陣総入れ替えや監督不在というのはいろいろな事情があるのだが、それは詳しいサイトがあると思うのでそちらにゆずる。
全体に五右衛門版カリ城の趣きがあり、カリ城へのオマージュのみならずカリ城越えをねらった作画陣の意気やよし。セル画枚数も映画にしてもこれでもかという使い方。カーチェイスはアニメ史上ナンバーワンではないか?
予算の関係での声優陣入れ替えとはいうが
ルパン三世古川登志夫
次元大介銀河万丈
峰不二子小山茉美
石川五ェ門:塩沢兼人(若死にが惜しまれる!)
銭形警部:加藤精三(星一徹健在)
紫の祖父:宮内幸平(カリ城の庭師のじいさんをやってるので、カリ城の画面が目に浮かぶ)
風見刑事:千葉繁
は、充分豪華だし、通常のルパン組に劣っているとは思えない。あと何作かこの陣容でやってもよかったのではないか?
かねがね私は、私にとってのルパンはいわゆる旧ルパンとカリ城、新ルパンの宮崎さん演出の2作のみで、ぎりぎりでマモー編を入れるというスタンスだったが風魔一族も仲間入りをはたした。70分強という中途半端な長さのためTV放映が無いので、ご存知ない方も多いと思うが一見の価値あり。

RETURN OF THE CHAMPIONS(2005)

QUEEN + PAUL RODGERS
ショッピング・センターのワゴンで安売りをしていた。いわゆるクイーン再結成ライブである。それだけなら買わなかったかもしれないが、"Wishing Well"の曲名が見えて衝動買い。
去年の報道では「クイーンが再結成、新しいボーカリストにポール・ロジャース」というスタンスだった気がする。で、私もかなり懐疑的なコメントを書いた。
しかし、クレジットを見ると"QUEEN + PAUL RODGERS"である。選曲もフレディ色の強い曲は"Bohemian Rhapsody""We Are The Champions"等最小限に抑えてある。(しかも"Bohemian Rhapsody"はフレディ生前のライブ音源っぽく、画像を見ていないので確認はとれないが、多分巨大スクリーンにフレディの映像を映しながらの演奏と思われる。中間部のみポールが歌う)
メイ、デイーコン、テイラーの作品が多く、(テイラーもかなり歌っている)ポールの声質にあった曲が選らばれている感じがするし、ポールも上記の時の印象と違って、徹頭徹尾本人の歌い方だ。
フリーやバドカンの曲もあり、それらをメイのギターで聴けるのは一種夢のような話(ただし、"Wishing Well"はベースフレーズこみでこの曲だという持論から、ベースは完コピでやってほしかった)
以上のことからも、単純にフレディの代役をポールにやらせたのではなく、実際はクイーンとポールのコラボであったことがわかるし、クィーンの曲も、ポールのおかげで新しい魅力が生まれた気がする。これなら納得である。(このメンツで新作を作ってもいいのでは?)ポールファンはうれしいがクイーンファンはどうなのか?それにしてもポールのボーカルが全く衰えないのには驚かされる。実にうまい。不世出のボーカリストである。