ブルックナー 交響曲第4番 第1稿

インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団(1982)
第1稿なのでオーケストレーション初め細部が聴きなれたハース版ノバーク版とは違う。前にも書いたがスケルツォは別曲である。その違いは、あたりまえかもしれないが、第3の1版とそれ以降の違いによく似ている。主題が浮き上がってこないオーケストレーション、冗長さ、野性味、推進力、ハース版、ノバーク2版では聴かれないオブリガード等々。それはそれで、第3と同じく我々にとっての未聴のブルックナーに触れる至福が味わえる。演奏もすこぶる良くて、再度ハース版かノバーク2版で録音しなおしたら、私の中では間違いなくベストを争うことになると思う。