バルトークいろいろ2

バルトークの感想がたまってきた2。

バルトーク カンタータプロファーナ「9匹の不思議な牡鹿」
ジョン・エイラー(T)
ジョン・トムリンソン(Br)
ブーレーズ指揮 シカゴ交響楽団(1991)

ヘルムート・クレプス(T)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)
フリッチャイ指揮  RIAS交響楽団(1951)

世俗カンタータであるが、内容はやはり暗喩に満ちた昔話形式。
テノールとバリトンのソロがあるが、ほぼ合唱曲と言っていい。私の知っている限り、バルトークの合唱曲はこれぐらいではないか?抜群にいいのだが、なぜ他にも書かなかったのだろう?
さて、あらためて思うのは私はフリッチャイが好きなのだ。クナやシューリヒトを聴くと、ほっとしたり、うっとりしたりするように、フリッチャイを聴くと他の指揮者とはまったく違う気持ちになってしまう。つまりは感動してしまうのだ。

 

バルトーク ディヴェルデティメント
ブーレーズ指揮 シカゴ交響楽団(1992)
コチシュ指揮  ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団(2008)
フリッチャイ指揮 RIAS交響楽団(1952)

バロック、古典、民族音楽の融合を図った意欲作である。個人的には、フーガがうれしい。
速度は、コチシュが最も速くフリッチャイが最も遅い。本来軽快な曲であるが、意外にもフリッチャイの重さが妙に心地よい。

2台のピアノ、打楽器と管弦楽のための協奏曲
エマール(pf)ステファノヴィチ(pf)
パーシー(pc)トーマス(pc)
ブーレーズ指揮 ロンドン交響楽団(2008)
「2台のピアノと打楽器のためのソナタ」を管弦楽用に編曲したものである。
「打楽器が真の音楽性の中で生かされる極限を示している」(ウィキペディアより)
とのことだが、個人的にはピアノの不協和音的な対位法的メロディが印象的だ。他の演奏も聴きたくなるな。