UKの2nd以降

本日はUKについて少し。
他のサイトで、UKの2ndの歌詞は、アルバム全体で1つの物語を形成しているという説を読んだ事がある。これはこれで、すばらしい発見と考察だと思う。しかし、だからといってこのアルバムが優れているというわけではないと思う。いくらストーリーがあるといっても、同じパターンのイントロが2曲続くのはどうなのか?ラストの大曲で当然盛り上がってしかるべき「CARRYING NO CROSS」が全然盛り上がらないのはどうなのか?(ピック弾きのウェットンはスタジオではほとんど面白くないし)
しかし、UKの1枚目のメンバーによる海賊盤を聴いて少しわかった気がする。なんと既に4人編成で「CARRYING NO CROSS」を演奏しているのだが、これがまた別人(別曲)のようなすばらしさなのだ。なんだ本来4人編成で作られた曲を3人編成でやりなおしたら、そりゃあ無理がくるわな。(ここのアラン・ホールズワースはほんとにすばらしい。JAZZに目覚めてからやっと彼のすばらしさに気づいた(遅くてすいません))
2ndが良くないからといって、次の3人編成のライブ「NIGHT AFTER NIGHT」が良くないわけではない。それどころか、3人編成ならではの大傑作なのである。世の中むずかしいものである。「NOTHING TO LOSE」の中間部と「CAESAR'S PALACE BLUES」の全般は、ヴァイオリン、ベース、ドラムという基本的に和声楽器がひとつもない編成でちゃんと音楽が成り立っている点は驚異である。
たたき方の比較も興味深いビル・ブラッフォードの後任テリー・ポジオはザッパバンド出身で、この後のJAPAN残党との活動も注目したいところ。