黒又山での高橋克彦先生の思い出

ここに、私の書いた記録がある。1996年7月27日とある。その日は異星人の顔のようだという巨石をまつった山奥の神社へ行こうとした。車でざっと1日がかりである。首尾よくそれを見てから、ふと近県に「黒又山」という人工的なピラミッドでは?といわれている小山があるのを思い出し、ついでにそこに行こうと思い立った。そこは大湯ストーンサークルのそばで、UFO目撃スポットでもある。記録によると3時半ぐらいに黒又山へ通じる小道にのりいれると、そこに何十人もの行列が黒又山へ続いている。窓を開けて「なんの集まりですか?」と聞いてみると苦笑いしながら「見学です」(今考えると、見ず知らずなのだから一般人と思われたのだろう、コアな返事は通じないと思われたらしい)その行列を車でかき分けて、ふもとで下車し、由来書きの看板を見ていたら、な!な!なんと!!!そこに高橋克彦先生がいらっしゃったのである!!!!どうもファンクラブの人たちとこっち方面のミステリースポットを巡るという企画らしかった。その日はそれからキリストの墓へ、翌日は十三湊へ行くと言う。
さあ、私は大興奮で(それまで自分は、人と会って興奮するタイプでは無いと思っていたのだが)今考えれば、サインももらえばよかったろうし、落ち着いていろんな話もすればよかったのに、ただただパニックのようになって「た、高橋克彦先生ですよね?!ファンなんです!、作品で取り上げた場所もずいぶん尋ねました」ぐらいしか言えなかった。先生もいろいろお話をしてくれようとしていたが、あまりにもこっちが興奮しているので引いて?あきらめてしまった。その空気は読めたので、黒又山へ登って、あとはあっさり帰ってきたのであった。
思えば、ふと黒又山へ行こうと思わなければ、こんなことはおこらなかったし、それも、高橋先生が黒又山にいるタイミングで着かなければならないので、絶対これは偶然ではないと信じている。そんな思い出話を、今日は読んでいただいた。