「ケイの凄春」(原作:小池一夫)

この作品は、私の恋愛バイブル的な存在である。はっきり言って当時小池一夫は、前作の連載終了直後に、次の作品を続けなければならないほど売れっ子であった。で、想像だが、かなりの作品の導入部が、手探りではじめられている節がある。よって、最初の設定が途中から矛盾してきたりするということがままある。しかし、その欠点を補ってあまりある純愛感動巨編である。この作品をこれだけあからさまに褒めると、この作品を読んでる人は、「白亜森は何歳だ?ずいぶんおめでたいやつだ」と思われるかもしれない。でも正直に言おう、私はこの作品を読むたびに涙して、20代30代の独身時代を乗り切ったのである。そして今の幸せな家族生活があるのであった。