ワーグナー管弦楽曲集1

クナッパーツブッシュ指揮 ミュンヘンフィルハーモニー
以前にも書いたが、アナログ2枚組を愛聴していた。最初のCD化で、1枚に収めたため3曲もれていた。今は2枚別売方式になっていた。1を買うと、以前のCDとかぶるものが2曲、やはり漏れるのが1曲。ただし、その曲「ジークフリート牧歌」は、未だ好きになれない曲なので、とりあえずこれでよしとする。しかしこの1962年のクナ+ミュンヘンフィルは、もうクナとオーケストラが一体となっている稀有の時期で、さらにクナが悟りの境地なのではないかという静謐さをもつ名演ぞろい。今回久々に聴いた「パルジファル」は同年のバイロイト音楽祭ライブと基本的に同じような演奏、「トリスタンとイゾルデ:前奏曲と愛の死」も、下手な効果をねらわない悠然たる仕上がり。ちなみに、ワーグナーファンには怒られそうだが、私にはワーグナーの音楽に声が邪魔なのだ(オペラしか書かないのに)ヘルデンテノール、ソプラノ・リリコ・スピントといわれる声質に圧迫感を感じてしまうのだ。