魂の兄弟たち(1973)

サンタナ マクラフリン(帯ではマクラグリン)
そもそも、なぜ近年ジャズ(スピリチュアル・ジャズ)を聞くようになったかといえば、以前にも書いたが、若い頃ジャス喫茶でバイトしていて、その頃聞いたレコードの中で、ジョン・コルトレーンの「ヴィレッジ・バンガード・アゲイン」の「ネイマ」を印象深く覚えていて、さてジャズでも聞いてみようかと思いたった時、そこがリスタート地点であった。思えば今の状況は、当時から約束されていたのかもしれない。
で、このアルバムには、その「ネイマ」と昨日も聞いた「至上の愛」というコルトレーン作が入っている。「至上の愛」をギターの掛け合いで聞けるとは思っても見なかった。「ネイマ」は美しいアコースティック・ギターバージョン。他の曲も、ファラオ的な曲を、さらに激しいラテンリズムにして、ギターが乗っかるという感じ。そもそもこのアルバムは、あまり評判がよろしくないらしい。つまりは、次作の「welcome」がよすぎるかららしい。(早く聴きたい)確かに「至上の愛」はもっとギターの掛け合いも、ねってからのほうがよかった感じがする。しかし、その場のひらめきを大切にしたともいえる。それに、「キャラバンサライ」に比べると、カルロスがなんか、らしくない。伸び伸びしてないし、彼の個性が出てない。ちょっと寂しい。
しかし、こういうパーカッション過多+ギターというと、ピエール・モルレアンが主導権を握った後の「ゴング」を彷彿させるが、そうなると、ギターはやっぱり、ホールズワースみたいな変なフレーズでないと満足できない変な私なのだった。