VANISHING POINT(1994)

THE(EC)NUDES
ヘンリー・カウ〜アート・ベアーズのクリス・カトラー参加という事で衝動買いしたが、大正解。(実は、その方面では有名なアルバムらしい)エイミー・ディナイオという女性ボーカリストとヴェディ・ギューシというスイスのギタリスト+ドラムのクリス・カトラーだが、このエイミーが、ベース、サックス、アコーディオンをこなし、その才能は半端ではない。ほとんどの歌詞をクリスが担っているので、クリスのユニットかと思ったが、やはり中心はエイミーのようだ。カウ的なアバンギャルド方法論がうまくポスト・パンクポスト・ロックに昇華されてる感じ、アバンギャルドだが聴きやすい部類だろう。レベラーズあたりの哀愁や、90年代クリムゾンのヘビーさもある。キーボード代りのアコーディオンがまた、民族音楽的哀愁を誘う。そのアコーディオンがリズムを刻み始めて、え?まさか?と思ったら、な、なんと!マドレデウスの「海と旋律」ではないか!!!ポスト・パンクバージョンでも元曲がいいから全然OKである。マドレデウスのカバーを、こんなところで聴けるとは思わなかった。うーんこの人脈関連も掘り下げたいなあ。クリス脱退後、エイミー中心に Pale Nudes と名前を替えてアルバムを出しているらしいが、現在入手不可。