ダヴィンチ・コード〜(フジテレビ)

ダヴィンチ・コード関連も食傷気味ではあるが、一応抑えのために一通りは見るようにしている。
だいたい聖書に限らず、正式に残っている歴史書等は、当時の為政者や権力者達に都合が良いように取捨選択や改竄が行われたというのは、もともっと常識としてみんな知っていて良いことだと思うし、正式に残っているものこそ、実は眉につばをつけなければいけないのだと思うべきなのだ。ところが、ここで少々問題がおこる。番組内でも触れられていた、1945年にエジプトで発見された「ナグ・ハマディ文書」の「ピリポ福音書」に「イエスの伴侶がマグダラのマリアである」という記述があるという。私の手元に、元々1984年初版の分厚い聖書の解説本がある。キリスト教について知りたいためだったのは勿論だが、いわゆる外典に興味があり(たとえば、グノーシス派の「トマス福音書」や「死海文書」)その紹介もけっこうあったので、この本を読んだわけであるが、今回確認したところ、「ナグ・ハマディ文書」の「ピリポ福音書」の内容が紹介されているものの、「イエスの伴侶云々」については一切触れられていない!この時点で、既に情報操作が行われていると見るのはうがちすぎだろうか。こういうことをこそ知りたくて、外典など詳しく載っているこの本を読んだはずなのに、これでは、当時の文書など読む知識もない我々は、一体何を読み信じて良いのかわからなくなる。さらに付け加えると、別の「ダヴィンチ・コード本」によれば、「ナグ・ハマディ文書」には「マリア福音書」があるが、先ほどの聖書の解説本には一切触れられていない・・・・
ちなみに、私は、グノーシス派の方が、本来のキリストの教えに近いような気がする。