Marvin Gaye Live(1974)

Marvin Gaye
というわけで、アナログ時代から何回か聴いているこのライブ、ソウル系のミュージシャンにも疎いのだが、実はかなりの名ミュージシャン達がバッキングを務めているとか。特にギターの David T.Walker は、数限りない有名ミュージシャンのアルバムに参加し、もちろんソロもあり、日本にもコアなファンを持つギタリスト(らしい)若い頃はロックとは全く違うスタイルに、脳天気にも「ソウルのギターってみんなこういうのかなあ、すごいなあ」などと思っていた。とにかくキラキラしている。ただし音色では無く、フレーズを擬音化して表現すると「キラキラ」としか表現できないのだ。どうやって弾いているのかわからん。
で、もうひとつびっくりしたのが井上陽水との関係である。陽水は「氷の世界」(1973)をロンドンで「二色の独楽」(1974)をL.Aで録音している。ブリティッシュ・ロック好きなので「氷の世界」の参加ミュージシャンはなじみがあったのだが「二色の独楽」のほうはジェシ・デイヴィスぐらいしか知らなかった。で、この「二色の独楽」の1曲目「傘がない」のインスト・バージョン(といっても、あまりにアンビエントで、どこが「傘がない」だかよくわからんのだが)のギターソロが、この David T.Walker だというのである!!びっくり!!あらためて聴いて見なければ!(陽水については、初期のアルバムについてはいつか書くかもしれない、あまりにも完成度が高いからだ)

内容については、"What's Going On"の時に結構書いてしまったが、彼はライブ恐怖症だったようだが、これを聴いていた当時は、そんな事情も知らないし、ただただエキサイティングなステージに魅了されていた。またかと思われるかもしれないが「遠い恋人」の"please!!"のシャウトはスタジオ盤では聴かれない、切なくも官能的なシャウトで、これはノックアウトされるな。
アルバムは、イントロダクションとして、"What's Going On"以降の曲を何曲か歌ったあと、60年代のヒット曲のメドレーに続き、"Let's Get It on"と"What's Going On"の強力なヒット曲で締めくくられる。
そんな中、JANという曲は私の知る限りこのアルバムだけで聴かれる曲だが、"Let's Get It on"のところで書いた17才年下のJanis Hunter のことを歌った歌である。