Patrick O'Hearn

ザッパ・バンドのメンバーはみんな名手ぞろいだが、このパトリック・オハーンというベーシストは、また一味違った個性を持っている。参加アルバムは以下の通り。
Zappa In New York(1978)ライブ収録(1976)
Sleep Dirts(1979)収録(1976)
Sheik Yerbouti(1979)
Baby Snakes (1983) ライブ収録(1977)
この人は、ザッパ・バンドには珍しいイケメン(参加して無いZoot Allures (1976) に、やはり参加して無いエディ・ジョブスンといっしょに写っている)なのだが、"Sleep Dirts"で、ヴィトゥスばりのアコースティック・ベースを弾いていることからも想像できるが、本来はアコベの人のような気がする。エレクトリック・ベースを弾いていてもアコベの奏法がかなり取り入れられており、また独特のフレージングもあるし、ジョン・ウェットンばりのアタック音もある。
で、気になっていたので調べて見たらびっくり。ボジオ夫婦のヴィジュアル系(?)ニュー・ウェイブ(?)バンド"MISSING PERSONS"に参加後、なんと1985年からは、ニュー・エイジ系のソロアルバムをかなりの枚数出し続けているのだ!やはり世の中知らないことばかり(映画音楽もやったらしい)うーんやはりただものでは無かった。聴きたいが初期作品は入手困難、ユーズドもかなりの高額(当方もそろそろ金銭的にやばいし)いつか聴けることを祈ろう。

ちなみに"Sleep Dirts"の"The Ocean Is The Ultimate Solution"は、ボジオ、ザッパと三人だけで、13分間信じられないハイテンションで疾走する変態ジャズロック。ザッパはアコギとエレギ、オハーンは、アコベとエレベをこれでもかというほど弾きまくる(もちろんボジオもね)そもそも、このアルバム、ザッパが画策した3枚組アルバムを、レコード会社が勝手にテーマ別にバラ売りしてしまったものの内のジャズロック版であり、ザッパの意図はともかく、テーマ的に統一されているので聴き手にはありがたい。

さらにちなみに"Zappa In New York"期のTVショー出演映像があった。口パクかも知れないが、ボジオもルースもいる。もちろん正面にオハーンもいる。途中から前に出てきて、けっこう小芝居しとるではないか!。ザッパの小芝居も全開。これで、このベーシストが只者で無いとわかってもらえる(・・・か?)
ttp://www.youtube.com/watch?v=TtAjotVrYpc

さらにさらに、ちなみにオハーンの「O'」は「Mc」「Mac」と同じく〜の息子の意味で、アイルランドの姓だそうで、じゃあ最近盛んに書いているケルトではないか!!シンクロニシティ・・・・