Chant's And Dances Of The Native Americans(1994)

Sacred Spirit
これは「ネイティブ・アメリカン・ミュージック」+「ハウス」で、世界的にも売れたようだ。先日書いた「ヴィジョン」と同時期に買ったもので、これも久々に聴いた。今聴くと、当時「ヒーリング系」といわれた音楽の味付けに、非西洋音楽のエキソシズムとして「ネイティブ・アメリカン・ミュージック」が利用されているにすぎないような気がする。もちろん、制作側は西洋人だろうし、想定しているリスナーも西洋人であろうから、方式としては間違っていないのだろうし、これをきっかけに非西洋音楽に興味をもつ西洋人がいるだろうから、それはそれでいいのだろう。しかし、いかにも西洋音楽的効果をねらった安易なコード付けには、どちらかというと、あざとさの方を強く感じてしまう。せっかく非西洋音楽がモチーフなのだから、他にやりようが無かったのか?しかし、それは勝手な東洋人としての私個人の発想なのだろう。今は、より本来の民族音楽としての「ネイティブ・アメリカン・ミュージック」が聴きたい。