少年探偵 黄金仮面

江戸川乱歩/武田武彦
というわけで、図書館からポプラ社少年探偵団シリーズの「黄金仮面」を借りてくる。
以下ネタバレの恐れがあるのでご注意。
通常の「黄金仮面」との違いは以下の通り。
1.導入部の「黄金仮面」の目撃談は少年探偵団員の目撃談になっている。
2.事件に関係する女性の名前と年齢の移し替え
 美子(19)→雪子(13)
 美子の侍女小雪(20)→小さい頃もらわれてきて姉妹同様にそだてられたルミ子(14)
 不二子(22)→不二子(14)
 絹江(年齢?)→マリ子(年齢?)
 最初の殺人の理由や不二子が「黄金仮面」の元に行きたがる理由も年齢にあわせて変えてあるが、やはり若干無理があるか。
3.小林少年の登場。
 「黄金仮面」の隠れ家から明智が不二子を救出する際、やとっておいた運転手が小林少年になっている。
 が「黄金仮面」によってすり替わられるのだから、ちょっと損な役回り。他にも顔は出すが、特に活躍はしない。
4.新聞記事として紹介された「明智小五郎死体紛失」事件が、明智の部屋の隣に住む夜学生晴江と小林少年が遭遇した事件としている。
5.大使になりすました「黄金仮面」を見抜くのは、明智がフランスのエベールに問い合わせたからだが、エベールの方から明智にフランス大使に気をつけるよう手紙が来たことになっている。
あとは概ね原作どおり、しかし前述の通り、女性が少女にかわっているので、物語としては無理があるのは否めない。