Matching Mole(1972)

Matching Mole
Robert Wyattが、Soft Machineが生真面目(?)なジャズ・ロック化して行くのを嫌って脱退、1st,2ndあたりの、サイケ+ユーモラス+アバンギャルド・ポップ+ジャズ路線をやるために結成したバンド(という謳い文句を聞いていたので)以前ソフト・マシーンを聴いていた頃は、とにかくジャズ・ロックとはなんたるかを知りたくて聴いていたので、こちらの存在は知っていたが後回しになっていた。しかし、先日「801」について書いた時、ベースの"Bill MacCormick"がこのバンドにいた事を思い出して、調べてみたところ運良く廉価盤が出ていたので購入。メンバーがすごい。(あくまでカンタベリー人脈としてね)
Robert Wyatt drums, Mellotron, piano, vocals
Phil Miller guitars(後に"Hatfield and the North")
Dave Sinclair piano, organ(元"Caravan")
Bill MacCormick bass(元と後"Quiet Sun"後に"801")
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Dave McRae electric piano(元"Nucleus" Nucleusといえば後の"Soft Machine"のっとり組(笑)が在籍した事でも有名だ。変な円環関係)

で、実際に聞いてみると、最初は叙情性に満ちたワイアットのボーカル曲で始まるが、徐々にフリーインプロやコンクレートに近いジャズロックの世界が広がって行き、幻想性もたっぷり、聴き応えは充分。ヘンリー・カウや72,3年のクリムゾンにも負けていない。(結局ソフト・マシーンをやめたのは、ボーカルをとりたかったのと、フリーインプロをやりたかったということか)そういえばメロトロンも多用している。フルートの音色のメロトロンなんて、この時代でないと聴けないなあ。感想としては、もっと早く聴けばよかった、の一言。2ndのプロデュースはフリップ翁だと言うからまた楽しみである。