Easy Money検証1

さて1はまったくのプレ「イージー・マネー」なので、2との違いを述べるにとどめる。イントロはフルート音のメロトロンがボーカルラインを奏するところから始まる。ボーカル部分はコーラス1も2も3と同様にヴァイオリンが激しくリズムを刻むパターン。またサビが1コーラスの終わりのみではなく、半分の後にもある。中間はなんとメジャーコードでの軽いリズムに乗ったヴァイオリンソロである。それもあまり長くない。
2であるが、つくづく思うのが、「イージー・マネー」はスタジオとライブは、別曲とまでは行かないがマークI、マークIIと呼んでいいほど違いがあるということ。何遍も言うが、バンドとして未だこなれきっていない部分もある(あくまで、「その後」と比べればの話だが)「この時点ではこんなふうにまとめてみました」的仕上がり。全体に地味ではあるが、アンビエント感や、ジェイミー・ミュアのパーカッションを初めとする各楽器間の緊張感はすばらしい。間奏部分、ライブでは盛り上がってくる後半からリズムの頭を半拍喰う形になるが、スタジオでは初めからそのパターン。この後の音源3まで半年以上間が空き、ジェイミー・ミュアも脱退しているので、その間のリハーサルで、まさに後期クリムゾンマークIIとして音作りの再構築をしたのだと思われる。