ブルックナー 交響曲第7番

スタインバーグ指揮 ピッツバーグ交響楽団(19??)
ここまできたらブル7を続けよう。これは久々に聴いた。実はこれは全く買う気はなかった。今では信じられない話だが、かの名盤クナッパーツブッシュのブル8が単独で発売されていない時期があったのだ。その時にカップリングされていたのが、なぜかこのスタインバーグのブル7だったのだ。
スタインバーグは懐かしい名前だ。学生時代の「惑星」の愛聴盤がこの人指揮のボストン響だった。下手に小細工をしない速めのテンポが好感をもてた。「惑星」はホルスト自身の指揮によるSP復刻盤が出ていて、そのテンポに一番近いのがスタインバーグだったのだ。ネット上ではやれブラスバンドだの、荒っぽいだのと評判は芳しくないが、角を矯めて牛を殺す事をせずアメリカのオケの短所をうまく長所に生かしていたと思う。
さてこのブル7であるが、確かに荒っぽいところもあるが、やはり小細工無しの正攻法で好感が持てる。録音のせいかもしれないが、弦の響きが生々しくて、新鮮な効果をあげている。ピアニッシモなぞ知らないかのようにしっかり弾かせているのは、実はブルックナーの本質にあっているのである。というわけで大変楽しめた。
2008/12/09 付記 現在廃盤中(?)なので、けっこうお宝かも。