Now & Then(1973)

Carpenters
昔からへそ曲がりである。「カーペンターズと言えば"Yesterday Once More"であり、それを収録したこのアルバム」という風潮に逆らって、今の今まで聴いたことがなかった。しかし、今は自分のへそ曲がりを後悔している。
(これから書くことは、ファンの方、また、このアルバムをご存知の方には言わずもがなの事でしょうが)
先日"A Song For You"は捨て曲がほとんど無い、と書いたが、こちらは捨て曲が全く無いのだ。カレンの声はどの声域も充分に出ているし、コーラスワークも見事。アナログB面のオールディーズメドレーはもちろんだが、「シング」の後半のリチャードとの声の混じり具合など絶妙な効果である。選曲、アレンジ、曲順すべてパーフェクト。つまりは、このアルバムでそれまでのカーペンターズスタイルの究極の完成形を作り上げた、ということに他ならないのであった。うーん、全くうちのめされた。