Talking Book (1972)

Stevie Wonder
スティーヴィー・ワンダーを聴くと言っても、もちろんすべては無理なのでまずこれから。モータウンとの再契約の際、セルフ・プロデュースの条件を勝ち取り満を持して発表されたアルバム。(というのは、ご存知の方も多いと思うがモータウンは歌手、コンポーザー、プロデュース完全分業制で、先輩のマーヴィン・ゲイもこの制度からの脱却で"What's Going On"(1971)を出した)
さて、このアルバムから"Songs In The Key Of Life"(1976)までの4枚は、ファンの方のページによるとほとんど捨て曲が無い傑作とのこと。いくらなんでもそんなことは無いだろうと思っていたが、これを聴く限りどうも正しいようだ。おそるべし。これがソウルなら少なくとも私の苦手なソウルではない。例えは悪いかもしれないが、音楽的に似てはいないのだが、ジョージ・ハリスンの70年代前半の一連のソロのような親しみを感じる。時代からくる雰囲気なんだろうか。実はベストを買おうかアルバムをそろえようか迷ったのだが、アルバムで買って正解だった。でも"I Just Called to Say I Love You"を聴くには「ウーマン・イン・レッド」を買うかベストを買うしかないんだよな。