ブルックナー 序曲ト短調

スクロヴァチェフスキ指揮 ザールブリュッケン放送交響楽団
この曲は、アナログ時代に朝比奈さんの東京カテドラル盤セットにおまけのように収録されていた時に聞いていて、CDでも是非朝比奈さんで聴きたかった。それよりも何よりもこの曲の録音自体、とんとお目にかかったことがない。いわゆる習作時代の曲だが、ファンには愛おしい曲である。
それが、とうとう収録されているのをみつけた。この人は知らなかったが全集を録音していて、ヘ短調交響曲とともに収録されていて廉価だったので買ってみる。
はっきり言ってテンポが速すぎる。聴こえてほしいフレーズが聴こえてこない。この曲の愛らしさが全く表現されていない。
以前ちょっと書いたが、0番をさんざんいろいろな指揮者で買って、結局ひとつも満足できずに、やっと朝比奈さんのボックスに収録されているのを買った時と同じである。結局はいつの日か朝比奈さんの序曲ト短調が、何かに収録されるのを待つほかはないようだ。(あと、「ペルシャの市場にて」も)