アンの村の日々(正・続)

モンゴメリ
ニュー・モンゴメリ・ブックスである。
この短編集については以前にちらっと書いた(こちら
モンゴメリの死後未発表原稿が発見されて編まれた作品群だけあって、単にブライス家が出てきて懐かしい、といった言葉では片付けられない、一筋縄ではいかない作品ばかりである。
それでもやはり、ファンとしてはブライス家が気になるわけだが、ある作品ではケネス・フォード一家が別荘を閉めてヨーローッパへ旅行中という話が出て、めでたくリラとケネスは一家を構えていることが想像される。
また、以前書いたギルバート・フォードの名が出てくる作品では、叔父の名前にちなんで名づけられたウォルター・ブライスも出てくる。ウォルターが叔父にあたり、名字がブライスであるから、ウォルターの男兄弟の息子であると考えられる。アンの子供で残った男子は長男ジェムと三男シャーリーだが、アンの孫のほうのウォルターはギルバート・フォードと同年代っぽく書かれているので、リラとシャーリーが1歳違いであると考えると、シャーリーの息子かもしれない。しかし、ウォルターとジェムの関係を考えると、ジェムとフェイスの息子である方が納得はいく。