「プレイズ・ショパン」より「子犬のワルツ」(ワルツ変ニ長調「子犬」)

ピーター・ゼルキン(1978〜1981)
クラシックを聞き始めの頃、たぶん1980年前後だったと思うが、この人が来日し、モーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジュノム」を演奏しているのをNHKで見て、えらく感動したのを覚えている。早速当時「来日記念盤」として出ていたショパンの曲集のLPを買った。後にも先にもアナログ時代にショパンを買ったのはこれ1枚であった。今回購入したものはLP3枚分をCD2枚に収録したものだが、私が買ったものと音源が一緒かどうかは確認がとれない。
あまりにも偉大な父を持ち、若い頃は随分苦労したと思う。世間に対する反抗意識もあったろう。それが、自分の道に本当に自信をもち、落ち着きを見せ始めた頃の演奏だと思う。
「子犬のワルツ」は遅めのテンポ(特に中間部)でしっとり、かつしっかり、かつ繊細な演奏がえらく気に入って、こればかり聞いていたような気がする。今回も、この「子犬のワルツ」が懐かしくなって買ったようなものだ。