パルシファル聴き比べ

パルシファル 第1幕への前奏曲
ワーグナーの中では「トリスタンとイゾルデ 前奏曲と愛の死」の次に、パルシファルの前奏曲が好きかも知れない(3番目はローエングリンの前奏曲かな)
クナッパーツブッシュ指揮 ウィーン・フィル・ハーモニー管弦楽団(1950)
クナッパーツブッシュ指揮 バイロイト祝祭管弦楽団(1962)全曲盤より
クナッパーツブッシュ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1962)
シューリヒト指揮 シュトゥットガルト放送交響楽団(1966)
クナのウィーン・フィル盤は、最もデモーニッシュで彼の個性満載だが、なぜかノイズがひどい。音自体は悪くないのだが。
バイロイト盤は、デモーニッシュというよりは巨人の歩み。
ミュンヘン・フィル盤はさらに透徹性が増し天上の美しさ。
シューリヒトは印象としてはクナのミュンヘン・フィル盤に近いが、やはり独特のバランスで、時折ドキッとさせる。
この4枚は、モノ、ステレオ、音質を考慮しなければ、受ける感動は拮抗していて、どれかひとつをとるのは至難の技である。順当にいけばクナのバイロイト盤だろうが全曲盤なので万人には勧めがたい。シューリヒトがステレオなら勧めたいところだが、やはりミュンヘン・フィル盤に落ち着く。