佐伯かよの自選集1

これも懐かしい人で、1972年のデビュー作から1980年まで、主に「りぼん」の増刊号に発表された作品をまとめてある。
この頃の彼女はSFが多くて、当時はSFが書ける少女マンガ家の新たな登場を喜んでいた気がする。
デビュー作「世界一幸せな男」は良く覚えているが、「ハエ男の恐怖」のモチーフを借りたSFコメディで、深刻になってしかるべき結末をコメディとして笑い飛ばすところが救われる作品であった。(どのようにモチーフを借りているかというのは、タイトルがヒント)
また、「マーメイド・レポート」3部作の第2部のみが収録されている。これもなんとなく覚えているので、全部読みたいところだが。人魚と人間の恋がテーマだが、これを読んでフレドリック・ブラウンのショート・ショートを思い出した。
「未来世界から来た男」に収録の「人魚物語」で、やはり人魚と恋に落ちた男が、海神トライトン(トリトン)により人魚の男にしてもらうものの、アレが無くなってS○Xが出来ないと知ると悲観して入水自殺をはかるも、エラがあるので死ねなかったという落ち(爆)。でも「マーメイド・レポート」の第1部のギルバートとミーアはどうやって子供を作ったんだろう???少女マンガだからいいのか。