おばちゃまは香港スパイ(1985)

ドロシー・ギルマン
ミセス・ポリファックス・シリーズ第7作
シリーズ物の楽しみの一つに、過去の作品の登場人物の再登場がある。「〜サファリ・スパイ」のジョン・ファレルの再登場のように、今回も「〜アルペン・スパイ」に宝石泥棒として登場し、その腕を買われ、おばちゃまの口利きでインターポールに就職(?)したロビンが再登場する。
また、前作でおばちゃまの助けで中国から亡命した青年が引き続き登場、新婚10ヶ月のおばちゃまは、バードウォッチングで小旅行中の夫への書置き一枚で、その青年の緊急事態を救うべく香港へ向かわなくてはならないはめに。
そして、そのおばちゃまの絶体絶命のピンチを救うのは、かけつけた夫であった。さすがおばちゃまが愛した男、頼りになる。
そして「伯爵夫人」のようなサイコメトラーが当たり前に登場。いよいよ開きなおったか(笑)
それは冗談として、相変わらずさりげにニューエイジ的な教訓がちりばめられている。すなわち「人生に無駄なプロセスは無い」
これで「おばちゃま」シリーズも折り返し点。