おばちゃまはアフリカ・スパイ(1996)

ドロシー・ギルマン
ミセス・ポリファックス・シリーズ第12作
珍しく前作から1年で発表されたこの作品でも今までに無い試みが。前作と登場人物がつながるのである。すなわち、前作でカーステアーズとおばちゃまのおかげで、めでたくアフリカの小国のあとを継いだ若き首長サマット、そしてその幼馴染で、今ではおばちゃまの娘同然のアメリカの女性ケイディである。また、CIAとは直接関係ないというのも初めて。その分ミステリー色が強く、アフリカの小国の情勢も興味深いし、シリーズ中で最も好きな作品の一つかもしれない。
作中にアフリカのヒーラー、インディアンでいうメディスンマン、一般には呪術師、治療師が登場する。ネット上ではやはり「超常現象は興をそぐ」との意見が・・・・・タメイキ。
いやしくもドロシー・ギルマンのファンならば、なぜ彼女がこういうことを書くのか、謙虚に受けとめるべきだと思うのだが。