ブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」

ヨッフム指揮 ドレスデン国立管弦楽団(1975)
ブル3の時はうまい言葉が見つからなかったが、分かった気がする。
ブルックナーという作曲家は、初心者にはとっつきにくいと思う。退屈するかもしれない。
ヨッフムは、いい意味で面白く楽しめるブルックナーを提示する。だからもしかしたら、初めてブルックナーを聴く人には、とっつきやすいと思う。たとえそれがブルックナーの本質ではなくても。
しかしどちらがいいのだろう。とっつきやすいブルックナーから入るのと、退屈かもしれないが名演と呼ばれるものからはいるのと。
私がブルックナーの右も左も分からない頃、第9をシューリヒトで買った。美しい音楽だとは思ったが、特にいいとはおもわなかった。しかし惹かれるものがあったのか(そうそうレコードを買える身分ではなかったせいもあるが)繰り返し聞いていた。
そしてあるときブルックナーの宇宙が、魅力が、深さが、天啓のようにわかったのである。それから私のブルックナー行脚が始まった。
しかし、人それぞれだから、私のやり方を万人にすすめるわけではない。
何にせよ、これから先、ヨッフムを聴いて感想を書く気力が失せてきた。