一人で生きる勇気(1978)

ドロシー・ギルマン
おばちゃまシリーズを読み終えて、ドロシー・ギルマンは執筆順に読んでいこうと思うが、その前に自伝的エッセーがあるのでこちらから。
離婚後に女手一つで二人の子育てを終えた彼女が、ニューヨーク近郊から移り住んだカナダの漁村で初めて対面する「自分」「自由の恐怖」「完全なる孤独」の日々、心の旅路。
つまりは、世話をする対象、係わり合いになる対象が全く無くなったことにより、どうしても対面しなくてはならないのが、今まで意識してこなかった「自分」というものであり、すべてから開放された「自由」が、実は恐怖を呼び起こすものだったというのも興味深い。
面白いのは彼女が移り住む漁村がノバスコシアだということ。そう、プリンス・エドワード島のお隣で(プリンス・エドワード島は元ノバスコシア州)アン・シリーズをはじめとしてモンゴメリの作品にもよく登場する土地で、私には感慨深い。
ニューエイジ的啓蒙の入門書として最適(って書くと拒否反応示す人がいるんだろうから、こう書きたくないんだが)