ブルックナー 交響曲第4番 終楽章「民衆の祭」

ティントナー指揮 ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団(1998)
さてティントナーの00番には同様に交響曲第4番の終楽章の別稿(1878)通称「民衆の祭」が収録されている。
ここらへんめんどくさいのだが、1878年に第2稿を作った後、終楽章のみ再度改訂(1880)し、1878年の1〜3楽章を加えた形が現在広く演奏されているハース版やノバーク2版の元になっている。
そしてその1878年の第2稿の時の最終楽章はめったに演奏の機会の無いらしく、私も未聴だった。
さて、導入部等かなり第1稿(1874)を引きずっているが、やはり別曲に近い。小節数ももっとも少なく、素朴な愛らしさは「民衆の祭」のあだ名にふさわしい。ただし、終結部の導入だけが1880版のような深刻さなので、かなりアンバランス(笑)
正直、この版が最終稿だったら、こんにちの「ロマンティック」の人気はどうなっていたかあやしい(笑)
それでも、この版自体は魅力的なので聴けてよかった。