自由の鐘(1963)

ドロシー・ギルマン
ギルマンのジュニア向け時代の作品。「バックスキンの少女」との間に4作品あるはずだが邦訳は無い。
アメリカ独立前夜のボストン、誘拐された子供が当たり前のように金銭でやり取りされる時代、まさにそのようにしてイギリスからつれてこられた少年ジェッド、ボストン茶(会)事件を背景に、新イギリス派と独立派に二分された市民のはざ間で、「自由」という概念をはじめ、さまざまなことを学んでゆく。
もうジュニア向けの残滓は、主人公が少年である、という点のみの読み応え充分の作品。
ミセス・ポリファックス・シリーズ以前の最後の作品であるが、実はこれまでの作品は、邦訳では著者名がドロシー・ギルマンで統一されているが、原書では"Dorothy Gilman Butters"であり、ミセス・ポリファックス・シリーズ以降は"Dorothy Gilman"である。
つまりは、離婚後の第1作がミセス・ポリファックス・シリーズであったというわけだ。これも興味深い話。
さて、次からははミセス・ポリファックス・シリーズ開始以降のノン・シリーズ作品を読むことになる。