質問サイト等で「ブルックナー」で検索すると「ブルックナーの良さが分からない」といった類の質問がけっこうある。
これは実はあたりまえのことで、何べんも言うようにブルックナーは通常のクラシックの作曲家の範疇ではないので、普通のクラシックとして聴こうとすれば理解できないのは当然なのである。
しかし、実は「ブルックナーの良さが分からない」人々のほうがいいのである。そういう人々がその気になって、繰り返しブルックナーを聴くなら、ある日突然天啓のようにブルックナーを理解し、通常のクラシックではないということも分かるのである。
また、もし何べん聴いても分からなければ、それはブルックナーに縁が無い人なので、ブルックナーが分からないなどと悩む必要は無く、きれいさっぱり忘れてしまってよい。
問題は、通常のクラシックと同列の音楽として聴いて、ブルックナーを理解していると思い込んでいる人々である。こういう人々が、ブルックナーの本質とかけ離れた演奏を「これぞブルックナーの名盤」として広めてしまうのである。
