サーカス少女のひみつ(1953)(ポプラ社版)

キャロリン・キーン
以前ちらっとふれて未読だった古本屋で見つけたナンシー・ドルー・シリーズ第31作。第31作とはいえ、それまでのすべてが邦訳されていたわけではない。第1作から23年たっても、ナンシーは少女のままである(笑)
基本的に殺人がおこらないこのシリーズでは、誰かが受け継ぐべき正当な財産を悪人が横取りしているという基本のシチュエーションを、手を替え品を替え見せてゆくしかないようだ。その点が限界といえば限界だが、どれだけのパターンを編み出せるかがキーン工房の腕の見せ所といえる。
今のところは最初の4作がやはり出来がいい部類に入るだろう。