ブルックナー 交響曲第5番

チェリビダッケ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1986)
サントリーホールのライブで、当初放送用の録音をチェリビダッケが許可していたが、直前にそれが取り消され、せめて記録用にと秘密裏に録音されていたものが、チェリビダッケの息子の許可により20年ぶりに日の目を見た、といういわく付きの演奏。
しかし、ここまで、ネット上で賛否が分かれるのも珍しい。否定論の中で「集団催眠による詐術」というのは、なかなかに言い得て妙。ブルックナーには催眠音楽的な側面もあるし、芸術は結果がすべてで、どんな方法だろうが、感動させれば勝ちである。
しかし、これがブルックナーの標準として推せるかとなると話は別で、だから常に私はチェリビダッケブルックナーについては「一般にお勧めはできないが、一聴をお勧めする」というスタンスになるわけだ。そこらへんヨッ○ムへの評価とは違う。
さて、この人のんブルックナーは、聴いていると瞑想的な気分になり、あっという間に終わってしまうので、1993年盤との違いがいまいち把握できない(笑)音質は1993年盤のほうが若干良いようだ。