ブルックナー 交響曲第4番

クナッパーツブッシュ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1964)改訂版
クナッパーツブッシュ死の前年、かつ彼のブルックナー最後の録音である。
世評ではクナ最晩年の衰えが見えると言われる演奏だが、やはりファンとしては押さえておきたかった。しかし、単独発売はオークションでもタイミングがあわず、他はすべて既に所有しているという7CDBOXをやっとのことで落札。
最晩年の遅いテンポのスタイルで、チェリビダッケ、ティントナー並みに遅く、全体として、1944年盤、1955年盤より約12分も長い。
一見おとなしい演奏に聴こえるが、味わい深さは格別で、どちらかといえば内容の浅いこの曲の、これほど深みのある演奏を私は他に知らない。
音もあまり良くないし、世評も芳しくは無いが、3種のクナのブル4の中では、私は一番好きかもしれない。
この1枚だけのために、CD2枚分のお金を払った価値が充分あった。
勿論オフィシャル盤は素晴らしいのだが。
これで、クナの「ロマンティック」は全て揃った。
ベルリン・フィルハーモニー交響楽団(1944)
ウィーン・フィルハーモニー交響楽団(1955)オフィシャル
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1964)今回