ブルックナー 交響曲第5番

ウェルザー=メスト指揮 クリーヴランド管弦楽団(2006)
先日の第7と同様、先日NHK教育に入った映像である。なんと、かの聖フローリアンでのライブ。アメリカからわざわざ行ったのだなあ、リンツまで。
基本姿勢は7番と同じ、隅々まで神経の行き届いた、チェリビダッケ並みに完成度が高い演奏だが、7番に比してしっとりとした叙情的な美しさがあるのも、両曲の性格が逆であることを考えると面白い。
これだけの演奏が出来る人を、天才と呼ぶのになんら躊躇は無い。
一つだけ文句をつけると、いつもは聴こえてくる金管のフレーズが奥に引っ込んでしまう箇所が何箇所かあった。
彼がなんらかの意図があって抑えさせたのか、マイクの位置が悪かったのか、そもそもコンサート会場ではない聖フローリアンの構造上の問題なのか。
それもあるので、いづれ出るであろう、ウィーン・フィルとの演奏が楽しみである。
ちなみに、聖フローリアンでのブルックナー録音はアイヒホルン5番、ブーレーズ8番(DVD)その他、があるようだ。
アイヒホルン盤は名盤との意見もあるが、ヨッフム盤を誉めている人なので、話半分で聞かないと(笑)
ウェルザー=メストは衛星で「ドン・ジョヴァンニ」が入っていた。まだ見る時間が無いが、これは楽しみである。