ヴェルディ 「レクイエム」
トスカニーニ指揮 NBC交響楽団(1951)
この曲もなかなかCDを買う気にならなかった。実はフリッチャイにはまったころ、ワゴンでフリッチャイ盤を見つけて買ってはいたのだが、このヴェルディ丸出しの曲を、久々に最初に聴くのにはフリッチャイより、イタリアの指揮者で聴きたいという気がして未だ聴かずにいる。しかし、これで、フリッチャイ盤も安心して聴ける(笑)
バスのソリストを見て最初目を疑った。我が最愛のドン・ジョヴァンニチェーザレ・シエピではないか!こんなところに顔を出していたとは!テノールのステファノも贅沢だ。
冒頭のキリエで、各ソリストが順番に歌い始める時、それぞれの声域に合わせて転調してゆくのだが、ここが昔からけっこうかっこよくて好きだった。
今回、なんかどっかで聴いたことがあるような・・・と思って、なんとか思い出してみたら、1989年の一連のバットマンシリーズの第1作のメインテーマの転調に良く似ているのだった。
まあ、クラシック界ではよくある転調だから、ぱくりと言うわけではないだろうが
その冒頭のキリエだが、ソリストが順に歌い始める箇所、歌い手ごとにいやにたっぷりとテンポを落とす。トスカニーニらしくない。ここの部分は推進力がいのちではないのか?