プライド オペラ・アリア・セレクション

オペラを題材にしているが、ダイアナ様より「購読禁止令」(笑)が出ている一条ゆかりの「プライド」であるが、その「プライド」をテーマとしたこのオムニバス・アルバムには出た当初から興味があった。
というのも、我が最愛のソプラノの1人、ルチア・ポップがゾフィ役であるバーンスタインの「ばらの騎士」(1971)が現在廃盤中だが、このアルバムに数曲収録されているのだ。
しかし、その為だけに買うのはお高かったので、ユーズドで程よい値段になったところで今回購入したのだが、なにげにバーンスタインの「ばらの騎士」を原語で検索してみたら7/21にえらい廉価(3CD 1800円台)で再発との情報が!!やってしまった。まあ、廉価だからいいか。
ちなみにこのバーンスタイン盤は、オクタヴィアン役でも有名だったメゾのルートヴィヒが元帥夫人で、元メゾ、のちにソプラノになってクライバーの元で元帥夫人を歌うジョーンズがオクタヴィアンというなんかすごい配役、男爵はヴァルター・ベリー、歌手役はドミンゴである。
さて、ネットで言われているとおり、確かにテンポは遅いが、指揮者がむりくり遅くしている遅さではなく、歌手にもオケにも無理の無い、自然な遅さで、のびやかなウィーン・フィルの演奏を楽しめる。これはもしかして名演か?
しかしである。曲名に「3幕の三重唱」とあったから、常識的に考えて、例の「マリー・テレーズ」で始まるクライマックスの部分と思いきや、それより前の部分であった。そして、ラストの数分は収録されている。つまりはクライマックスがすっぽり抜けているのだ。この選曲の意図はなんなのだ??このCDでしか「ばらの騎士」を聴かない人がいたら、その人に対して犯罪を犯しているようなものである。全曲盤を予約しておいてよかった。
ちなみにジョーンズはオクタヴィアンを歌っても、元帥夫人の姿しか浮かんで来ん(笑)