ばらの騎士

津雲むつみ
1970年代話が続く(笑)
津雲むつみといえば我々世代(のちょっと上か)には「おれは男だ!」が懐かしい。
連載していたのは1970年だから私は小学校高学年だろう、なぜかセブンティーンを友達同士で「どうせ少女漫画なんて、必ずキスシーンが出てくるんだぜ、へらへら」と半分小ばかにして見ていたら、この作品にはキスシーンが出てこなくて拍子抜けした覚えがある。
たぶんこれがきっかけで、少女漫画をまじめに読んでみようと言う気になって「りぼん」の一条ゆかりの「風の中のクレオ」等を読みはじめたような気がする。
で、「ばらの騎士」でネット上でいろいろ検索している最中に、そのものずばりのタイトルの作品を見つけてしまった。
相変わらず長い前置き(笑)
オペラをモチーフとした連作短編集で、例えば「ばらの騎士」は、世界的な日本人ソプラノと、オペラ歌手を目指すその姪(実は実の娘)が「ばらの騎士」で共演し、それがきっかけで彼女が引退を決意する、という、すべてオペラのストーリーとオーバーラップする内容となっている。
悪く言えば、ちょっと予定調和的な、あまりにもありがちなストーリーばかりだが、まあこれを読んでオペラに興味を持ってくれる人が増えればいいとは思う。
なんか「おれは男だ!」も久々に読みたくなったな。