バルトーク「青ひげ公の城」

ケルテス指揮 ロンドン交響楽団(1966)
バルトーク唯一のオペラ「青ひげ公の城」に接したのは若い頃にテレビで見たショルティ指揮のオペラ映画(1981)で、かなりインパクトがあったのでLDを所有している。
ショルティは基本的に嫌いだが、さすがに故郷ものはよかった。ちなみに歌手もハンガリーのコロシュ・コヴァーチュとシルヴィア・シャシュでこれも良かった。
ようつべで"Bluebeard's Castle"で検索すると映像が見れる。
しかし、かねがねやはりCDでも欲しいと思っていたのだが、タイミングを逃していた。
ちなみに主要な登場人物がたった二人の1時間ほどのオペラなので、演奏会形式の上演も多い。
さて、名盤といわれるサヴァリッシュ盤はフィッシャー=ディースカウが嫌いなのでボツ。
ブーレーズ盤は新盤は手に入るが、お目当ての旧盤がえらい高値がついている。
最右翼のフリッチャイ盤にしようかとも思ったが、ドイツ語歌唱かつフィッシャー=ディースカウということであきらめる。
以前新世界で触れた夭折の名指揮者、ケルテス盤がヴァルター・ベリーとクリスタ・ルートヴィヒで評判が良いが、やはりメゾではなく、ソプラノで聴きたい・・・・が現在ではこれが(個人的には)最善の選択であろう(廉価だし(笑))ということで購入。
さて、ショルティの正攻法の指揮ぶりは、この物語が「非人間」対「人間」の、寓意性のある象徴劇であることをあらわしている気がする。
ケルテス盤は「人間」対「人間」の激烈なドラマとしてこの物語を聴かせる。ルートヴィヒもメゾである事がまったく気にならない。
どちらもありだな。