ビートルズのリマスター盤(レビューではありません2)

初ステレオCD化の初期4枚について、歌と伴奏をはっきりと左右に振り分けている、あまりにも古臭いイタタなステレオ録音であるとの評を見た。
前にも書いたが、アナログ時代はすべてステレオ盤で持っていたが、実際そんなにイタタだっけ、と思い出そうとするが定かではない。
と、ふと思い出したのが、手元にある通称「赤盤」である。
アナログ時代は、すべてのLPを所有していたし、アルバムに収録されていない曲はシングルで揃え、極力ベスト盤的なものを買わないようにこだわっていたし、CD時代になってパスト・マスターズのおかげで、シングルのみの曲は入手できるようになったので、「赤盤」「青盤」は必要ないのだが、今思うとなぜかわからないが、たぶん輸入盤が安く売られていたのをなんとなく買ってしまったのであろう、「赤盤」だけ手元にある。
で、ここには、1st 以外の初期3枚からの曲がステレオで収録されていたのだ。
(正直ビートルズやクリムゾン等、若い頃散々聴いたものは、CDは一応買うものの、実は(ベースであわせる以外は)ほとんど聴かなくなっている と言い訳)
で、とりあえず聴き比べてみる。
"With the Beatles"から"All My Loving"
これは、正直違いがわからない(笑)ステレオといいながらモノ音源を使っているか、限りなくモノに近いステレオである。
"A Hard Day's Night"から"A Hard Day's Night"
ステレオは、左にエレキのリズム・ギター、右にアコースティックのリズム・ギターが振り分けられている。モノを聴いてみると、アコースティック・ギターのカッティング感が聴こえてこないのが寂しいが、迫力自体はステレオに勝っている。
同じく"A Hard Day's Night"から"And I Love Her"
こちらは左にアコースティックのリズム・ギター、右にアコースティックのリード・ギターが振り分けられている。こちらはさすがにステレオのほうが繊細な魅力がある。
"Beatles For Sale"から"Eight Days A Week"
左にアコースティックのリズム・ギター、右にハンド・クラップが振り分けられている。ここらへんになると、もうステレオの方が分がいいな。
さて、冒頭に書いた、明らかな左右振り分けは無かった。ということは、それは1stの"Please Please Me"限定の話だな。
そういえば、1stから「赤盤」に収録されている曲はすべてモノだ。ステレオは収録するに値しないと判断されたのだろう。
うーん、そうなると、初期のアルバムはモノ・リマスターで欲しいところだが、たぶん単独発売はないな〜