狐闇(2002)

北森鴻
「冬狐堂」シリーズ第2作。
話は宇佐美陶子が骨董商としての鑑札を剥奪された状態から始まる。前作でも満身創痍だったが、どれだけ陶子をいじめるのよ(笑)
今回のブツ(笑)は魔鏡として八咫烏が浮かび上がる三角縁神獣鏡(魔鏡:日光など直線的な光を反射させることにより、鏡の表面には無いはずの像が反射した光の中で影として浮かび上がる銅鏡:ウィキペディアより)
古代史の謎が明治史の闇につながる。
蓮丈那智の登場は必然的と言える(ほんとか?(笑))
実は、この作品は「蓮丈那智フィールドファイル」の「双死神」とシンクロしている(ので、もう一回読み直そう)
両作品はそれぞれ独立して楽しめるのだが、実は深くシンクロしていたという離れ業である。
骨董商(美術商)と学者は天敵同士と言われる。しかし、今回のようなテーマがあり、双方の能力を持った主人公が必要となったために、あらかじめ蓮丈那智と宇佐美陶子を主人公とした別個のシリーズを始めておき、ここに至って共演させたのか・・・・いや、それはないか(笑)
余談だか、「パタリロ!」と「ラシャーヌ!」がシンクロしたことがあったなあ(笑)
このあと「冬狐堂」シリーズは短編集が続く。そっちを読む予定だが、「狐闇」に登場した別シリーズの主役、雅蘭堂の越名集治の「孔雀狂想曲」も気になる。
北森鴻の公式サイトで、キャラクター人気アンケートで、蓮丈那智を抑えて越名集治が、一位、作品人気アンケートで「狐闇」を抑えて「孔雀狂想曲」が1位なのだ!