R・シュトラウス「ばらの騎士」

エーリッヒ・クライバー指揮 バイエルン国立歌劇場場管弦楽団(1952)
マリア・ライニング:元帥夫人
クルト・ベーメ:男爵
エリーザベト・グリュンマー:オクタヴィアン
エルナ(エレナ)・ベルガー:ゾフィー
オフィシャルの2年前の、息子カルロスの名演でもおなじみのバイエルン国立歌劇場でのライブである。
配役も、このブログをご覧の方には、オクタヴィアンのグリュンマー以外はお馴染みであろう。
グリュンマーは、どちらかというと強靭なソプラノという印象があったが、(フルトヴェングラーの「ドン・ジョヴァンニ」のアンナ等)その彼女がオクタヴィアンをどう歌うか興味深い。ちなみに後年元帥夫人に昇格(?)している。
さて演奏の方は、オフィシャルをしのぐほどの流麗さで、やはりスタジオはわずかに硬さがあるということが良くわかる。どこまでものびやかで愉悦に満ちている。もしかしたら、今まで聴いた「ばらの騎士」の中では、ロベルト・ヘーガー指揮の世界初録音に並ぶほど「気持ちのいい」演奏かもしれない。2幕最終のワルツは、ウィーンリズム丸出しののりのり演奏で男爵もはじけている。

グリュンマーは、強靭な声そのままに、低音域も良く出て、少年らしい力強さにつながっている。
ベルガーは、常々私が文句をつけている、いわゆる古いタイプの娘役のソプラノだが、ここまで可憐だと文句のつけようが無い。この時52歳!生涯娘役の面目躍如である。

音が悪い部分が若干あり、1幕冒頭に欠落部分もあり(フェイドアウト・フェイドインでしのいでいる)、「ばらの騎士」を1枚という人にはやはりオフィシャルを勧めるが(歌手役もデルモータにはかなわないし)オフィシャルを持っている人が、あと1組これを買っても、絶対に損はないと断言する。