プッチーニ「ラ・ボエーム」

バルトレッティ指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団(2003)
ゼッフィレッリ演出 アルチンボルディ劇場

ミミ:クリスティーナ・ガイヤルド=ドマス
ロドルフォ:マルセロ・アルバレス
ムゼッタ:ヘイ=キュン・ホン
マルチェッロ:ロベルト・セルヴィーレ
デアゴス・オペラ第7弾である。
前にも書いたが(動画紹介もあり こちら)南米の顔立ちのソプラノがミミを歌っても、そう違和感が無い時代になった。
そのミミであるが、声のコントロールが抜群でこういうソプラノは大好物である。たまに顔が怖くなるが(笑)
ロドルフォは声はむちゃくちゃ良いのだが、小太りのとっちゃん坊やでとても貧乏な詩人には見えない。
つくづくパヴァロッティは巨漢ではあったがデブではなかったのだと思う(笑)彼の場合キャラのせいか何をやっても納得させられていたなあ。
南米のミミは良くてもムゼッタはいけない。東洋人だからというのではない。
ムゼッタはある意味ミミよりも華やかな美人でなければならない。
その証拠に、レオンカヴァッロ版「ラ・ボエーム」は確かムゼッタが主役である。
東洋人であっても、せめて森麻季ぐらい美人でなければ。
ミミは鼻が高すぎ、ムゼッタは鼻が低すぎ(苦笑)
他の歌手はすべて標準以上の出来。
バルトレッティの指揮ぶりは、際立った特徴は無いものの、イタオペ指揮者の正統を受け継ぐ、歌手のサポートに徹した好ましいもの。
なので、音だけを聴く分には標準盤としてお勧めできるが、そうなるとせっかくのゼッフィレッリの舞台が楽しめない(笑)
ラ・ボエーム」は未だに(個人的にだが)標準盤が無いんだよなあ。だからクライバーを出しなさい、NHKよ。